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焼酎をバンコクのメニューに加える前に|確認したい三つのこと

タイの庭に面した回廊で、二人のスタッフが米・麦・さつまいもを前に話す空想の浮世絵風木版画

日本酒を扱う店なら、焼酎も自然に説明できるだろうか。同じ日本の酒でも、造り方や原料、提供方法は異なる。「和酒を増やす」という方針だけでは、スタッフが何を覚え、どんな一本を選ぶのかまでは決まらない。

バンコクで焼酎の導入を考えるときは、「どんな酒か」「何のために店で扱うのか」「用途に合う商品をどう選ぶか」という三つの問いを分けて整理したい。これらはつながっているが、一つの答えで済ませると、説明に抜けが生まれやすい。

1.焼酎を、どんな酒として説明するか

最初の一文は「焼酎は日本の蒸留酒です」でよい。ウイスキーやジンと同じ蒸留酒に位置づければ、酒の種類を伝えられる。そこから、米、麦、さつまいもなど、使われる原料の話へ進む。

日本酒との違いを尋ねられたら、アルコール度数よりも工程に目を向ける。日本酒は、米と米麹などを発酵させたもろみをこして造る醸造酒だ。一方、焼酎では発酵させたもろみなどを加熱し、生じた蒸気を冷やして、アルコールや香りの成分を含む酒を取り出す。この工程が蒸留だ。

ただし、蒸留酒という共通点だけで、ウォッカと同じ香味だと説明するのは早計である。本格焼酎では、原料や麹、蒸留方法による違いが香味に表れる。最初から技術用語を詰め込まず、酒の種類を伝えたあと、その商品の特徴を一つ補うくらいが分かりやすい。

2.焼酎の文化的な背景を、導入の目的へどう結び付けるか

2024年12月、麹菌を用いた日本の伝統的酒造りが、ユネスコ無形文化遺産に登録された。焼酎や泡盛も、その技術が受け継がれてきた酒に含まれる。

ここで登録されたのは、個々の商品ではなく、人から人へ伝えられてきた知識と技術だ。「ユネスコ認定の焼酎」という紹介では、ボトル自体に認証があるかのように伝わってしまう。酒造りの要となる麹は、蒸した米などに麹菌を繁殖させたものだ。その状態を見極め、土地の気候に応じて酒を造る仕事として紹介するほうが、登録の趣旨に近い。

タイ向けの展開にも動きが見られる。日本の酒類メーカーは2025年11月、2026年1月からタイで焼酎を販売すると発表した。ただ、その発表だけで、自店の客が何を求めているかまでは分からない。

社内で共有したいのは、ニュースに加えて店としての目的だ。日本の蒸留文化を紹介するのか、カクテルで扱う原料の幅を広げるのか。目的を具体的にすると、確認すべき商品情報も絞りやすくなる。

3.DAIYAME 40とThe SG Shochuに見る、用途からの商品選び

商品選びでは、「米は軽快」「芋は力強い」といった原料別の整理だけでは足りない。同じ原料でも、麹、蒸留、貯蔵、瓶詰め時の度数によって、仕上がりは変わる。

一例が、Bacchus Globalが取り扱う、鹿児島の濵田酒造による「DAIYAME 40」である。原材料はさつまいもと米麹。造り手はライチを思わせる香りを特徴に挙げ、カクテル素材としての可能性を広げるため、アルコール度数を40度に設計したと説明している。

同じくBacchus Globalが扱う「The SG Shochu」は、バーテンダーの後閑信吾氏が酒蔵と共同開発したシリーズだ。米・芋・麦の三つのタイプがあり、カクテルでの使用も想定している。

その一つで、三和酒類が製造する「The SG Shochu MUGI」は40度。蒸留や熟成の条件が異なる5種類の麦焼酎原酒をブレンドし、公式資料ではカカオ、バニラ、オークの香りと説明されている。

「DAIYAME 40」と「The SG Shochu MUGI」は同じ40度でも、香りの方向は異なる。どんな香りを生かし、メニューでどのような役割を担わせるのか。原料名と度数に、用途という視点を加えると、商品を比較する軸がはっきりする。

This illustration supplements the product information and is not a photograph of the actual product. Details such as the bottle’s shape, colour and label may differ from the actual product. This page is provided for informational purposes only and is not intended to encourage the purchase or consumption of alcoholic beverages.

単品での提供とカクテルへの使用では、比較する条件も異なる。提供量や加水の有無まで決めておけば、瓶の度数と、実際に提供する状態を混同せずに済む。

文化的な背景は商品説明を支えるが、目の前の一本の特徴を代わりに説明してはくれない。酒の種類を知り、導入の目的を定め、用途に合わせて一本ごとの設計を確かめる。この三つの問いを順にたどると、「焼酎を置きたい」という考えが、店で扱うための具体的な準備へと変わっていく。


This article provides educational information on shochu production, cultural heritage and product design, including DAIYAME 40 by Hamada Shuzo and The SG Shochu, a series co-developed by Shingo Gokan and Japanese distilleries. It does not promote the purchase or consumption of alcohol. Intended for readers aged 20 and over.

บทความนี้นำเสนอข้อมูลเพื่อการศึกษาเกี่ยวกับการผลิตโชจู มรดกทางวัฒนธรรม และการออกแบบผลิตภัณฑ์ รวมถึง DAIYAME 40 ของ Hamada Shuzo และ The SG Shochu ซึ่งเป็นซีรีส์ที่ Shingo Gokan ร่วมพัฒนากับผู้ผลิตโชจูในญี่ปุ่น มิได้มีเจตนาส่งเสริมการซื้อหรือการบริโภคเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้อ่านอายุ 20 ปีขึ้นไป

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