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アリゴテだけの村名AOC|ドメーヌ・ド・ヴィレーヌとブーズロン
ブルゴーニュの白ワインの多くはシャルドネから造られる。だが、ブルゴーニュ南部のコート・シャロネーズ地区には、シャルドネとは異なる白ぶどう品種、アリゴテだけを対象とする村名AOC(原産地統制呼称)がある。その名はブーズロンである。この呼称が生まれるまでの道のりには、一つのドメーヌ(自社畑のぶどうでワインを造る生産者)が深く関わっている。
名声の地から離れた村で
オベール・ド・ヴィレーヌ氏とアメリカ出身の妻パメラ氏は、1971年にブーズロンでドメーヌ・ド・ヴィレーヌを設立した。オベール氏は、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)の共同経営者を長く務めた人物である。同ドメーヌでの最初の収穫は1973年だった。
二人が暮らす場所として選んだのは、DRCのあるコート・ド・ニュイ地区ではなく、森に囲まれたブーズロン村だった。当時のブーズロンは、ワインの産地としてほとんど知られていなかった。
キール用のワインから、村名AOCへ
アリゴテから造られるワインは、長らくカシスのリキュールと合わせるカクテル「キール」のベースとして使われてきた。広く植えられてきたのは、収量が多く、酸味の強いアリゴテ・ヴェール(緑のアリゴテ)である。これに対し、ドメーヌ・ド・ヴィレーヌが育てるのは、房の数が少なく、粒も小さいアリゴテ・ドレ(黄金のアリゴテ)だ。同ドメーヌのワイン「Bouzeron」は、このアリゴテ・ドレだけで造られる。
1979年、ブーズロン産のアリゴテワインには、地方名アペラシオンの枠内で「ブルゴーニュ・アリゴテ・ド・ブーズロン」という独自の表示が認められた。その後もオベール氏は村名AOCへの昇格を働きかけ、1997年にINAO(フランスの原産地呼称を管理する機関)がこれを認め、1998年の政令によってAOC「ブーズロン」が正式に成立した。現在、ブーズロンは、アリゴテだけを対象とするフランスで唯一の村名AOCである。同じ村で栽培されるシャルドネやピノ・ノワールから造られたワインは、「ブーズロン」を名乗れず、「ブルゴーニュ・コート・シャロネーズ」などの呼称で出荷される。
畑と醸造の方針
ドメーヌは1986年から化学合成の農薬や肥料を使わない有機栽培を実践し、1997年に認証機関カリテ・フランスの有機認証を受けた。ビオディナミ(天体の運行なども考慮する農法)を実践しているとする資料もあるが、公表されている認証は有機栽培のものである。
同ドメーヌのワイン「Bouzeron」の醸造にも、ぶどうと畑の個性を前に出す考え方が表れている。収量をAOCの上限より約2割低く抑え、ぶどうを手摘みで収穫・選果し、天然酵母で発酵させる。新樽は使わず、容量30〜40ヘクトリットルの大樽で発酵させ、10〜12か月ほど熟成させる。

甥が受け継いだドメーヌ
現在、ドメーヌを運営するのは、オベール氏の甥のピエール・ド・ブノワ氏である。ロワール地方サンセールの生産者の家に生まれ、2000年ごろからドメーヌの運営責任者を務めてきた。2015年ヴィンテージからは、ラベルの表記も「ドメーヌ・A・エ・P・ド・ヴィレーヌ」から「ドメーヌ・ド・ヴィレーヌ」に変わった。
ピエール氏が下した判断の一つが、2021年の春霜への対応に関するものだった。この年、霜の影響で、赤ワイン用ぶどうの収穫量が大きく落ちた。通常は「La Digoine」「La Fortune」「Mercurey Les Montots」「Santenay 1er Cru Passetemps」の4銘柄として別々に瓶詰めするワインについて、ドメーヌは2021年、区画ごとに分けて醸造することをやめ、「Bourgogne Rouge 2021」という一つの銘柄にまとめた。このワインは、より広域を対象とする地方名AOC「ブルゴーニュ」を名乗る。例年なら4銘柄の合計で約20樽分になる生産量が、2021年は6樽分にとどまった。ピエール氏は、この作業について「二度と繰り返したくない」と振り返っている。

村と品種を選んだ家の仕事
村名AOC「ブーズロン」を名乗ることが認められたのは、シャルドネやピノ・ノワールではなく、アリゴテから造られたワインである。その背景には、ワイン産地として無名だった村を選び、アリゴテ・ドレを育て、村名AOCへの昇格に向けて働きかけたヴィレーヌ家の取り組みがあった。いまはピエール氏がドメーヌを引き継ぎ、アリゴテ・ドレによるブーズロンのワイン造りを続けている。
This article is intended solely to explore the winemaking artistry and cultural heritage of Domaine de Villaine and the Bouzeron appellation, and does not aim to promote or encourage the purchase or consumption of alcohol. Intended for readers aged 20 and over.
บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่อนำเสนอข้อมูลเกี่ยวกับศิลปะการทำไวน์และมรดกทางวัฒนธรรมของ Domaine de Villaine และชื่อเรียกแหล่งกำเนิด Bouzeron เท่านั้น มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมการซื้อหรือการบริโภคเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้อ่านอายุ 20 ปีขึ้นไป
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