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香りの言葉はどこまで重なるか——マールボロ産ソーヴィニヨン・ブランをタイ料理の言葉で読む

タイの香草を仕込む料理人とマールボロのブドウ畑を重ねたペインタリーポートレート

2024年、タイのワイン市場でニュージーランド産ワインの数量が前年比7%増となった。IWSRの集計を紹介した業界報道によれば、同じ年はイタリアが9%増、オーストラリアが3%増、チリが1%増だった。ただし、この数字だけでは、増加の理由までは分からない。

ここで、関税について一つ整理しておきたい。タイは2024年2月、ワインに通常課されていた54%または60%の輸入関税を免除した。ただし、ニュージーランド産ワインは、ニュージーランド・タイ経済連携協定により、2015年1月からすでに輸入関税がゼロだった。したがって、2024年の伸びを「関税が下がったから」と単純に結び付けることはできない。むしろ他産地のワインにも関税面での条件が整った後、なぜ選ばれたのかが問われる。

香りがすぐに届くワイン

ニュージーランド南島のマールボロは、ソーヴィニヨン・ブランで知られる産地である。この地域の代表的なスタイルでは、パッションフルーツやグレープフルーツを思わせる香りと、青い草やハーブを思わせる香りがはっきり現れる。

前者に関わるのが「チオール」と呼ばれる香気成分で、後者には「メトキシピラジン」と呼ばれる成分が関わる。名前は難しいが、果実の方向と青い植物の方向をつくる、小さな香りの分子と考えればよい。この二つの釣り合いは、マールボロらしい香りを形づくる重要な一部である。

タイ料理も、まず鼻に届く

タイ料理にも、加熱や摩砕によって立ち上がりやすい香りが多い。タクライ(レモングラス)の主要な香気成分は、レモンに似た香りをもつシトラールである。マックルー(コブミカンの葉)では、シトロネラールやリナロールが主要な香気成分として挙げられる。カー(ガランガル)には、清涼感のあるユーカリプトールなどが含まれる。

ただし、これらとソーヴィニヨン・ブランの主な香気成分が同じだ、という意味ではない。分子は別でも、両者は「柑橘」「青い植物」「ハーブ」など、近い言葉で説明される場合がある。これは、料理とワインの関係を考える一つの入口になる。

似た香りの言葉は、答えではなく入口

食材に共通する香気成分が多いほど調和しやすい、という考え方は「フードペアリング仮説」と呼ばれる。しかし、研究では、この仮説だけで組み合わせの良し悪しを決められないことも指摘されている。香りの濃さ、酸味、甘み、油脂、温度、そして食文化の慣れも関わるからだ。

したがって、ソムタムやトムカーガイ、ヤムウンセンといった料理名だけで結論を決めるのは早い。料理とワインの関係を記録する場合は、ワインの香り、料理の前面に出る香り、酸味やうま味の強さを分けて記録する。その方が「タイ料理に合う」という一言より、説明の根拠を残しやすい。

数字の先にある選ばれ方

ニュージーランド産ワインの前年比7%増は、市場の動きを示す数字である。しかし、この数字から、香りが市場の伸びを生んだとは結論できない。ただ、F&Bの現場では、マールボロのソーヴィニヨン・ブランとタイ料理を、近い香りの言葉で整理できることが、説明を組み立てる一つの手がかりになる。

飲食店でワインの説明を整えるとき、産地の名声だけを根拠にすることはできない。なぜそのワインをその料理の文脈で説明できるのか。香気を分けて考えることが、市場の数字を現場で使える言葉へ置き換える入口になる。

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This article is intended solely to explore the winemaking characteristics of Marlborough Sauvignon Blanc, aroma science, and their cultural relationship with Thai cuisine, and does not aim to promote or encourage the consumption of alcohol.

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