
紫芋焼芋焼酎
農家の嫁
鹿児島県産の紫芋を、溶岩プレート釜と種子島産・薩摩椎の炭火で芯まで焼き上げ、霧島山系の天然水とともに和がめで仕込む本格芋焼酎。火、土、水の仕事が一つの香りへ重なります。
紫芋を、溶岩プレートと炭火で
一般的な芋焼酎のように芋を蒸すのではなく、鹿児島県産の紫芋を溶岩プレート釜に載せ、種子島産・薩摩椎の炭火で芯まで焼き上げてから仕込みます。火は仕上げの演出ではなく、発酵前の原料そのものを形づくる工程です。仕込みのもろみは、紫芋を映した鮮やかな紫色をたたえます。
米一に対して、焼き芋六
国産米の米麹一に対し、焼き上げた紫芋を六の割合で合わせます。焼き芋を用いるもろみは粘りが強く、カイ入れには通常以上の力と丁寧さが必要です。発酵を受け止めるのは、明治期から蔵に受け継がれる和がめです。
霧島山系の天然地下水
焼き芋と米麹を結ぶのは、霧島山系の天然地下水。霧島連山の麓で、火山の土地、水、炭火の熱を一つの工程に重ねながら、紫芋の個性を覆い隠さない酒質を目指します。
果実香と、焼き芋の芳ばしさ
蔵元が案内するのは、果実を思わせるフルーティーな香りとのど越しの良さ。複数の専門酒販店では、焼き芋の皮を思わせる芳ばしさ、濃醇な甘味、微かな酸味も共通して記録されています。蔵元による余韻の公式表現はないため、ここでは断定的な余韻表現を置きません。
ロックと水割りで
蔵元が公式に勧めるのは、ロックと水割り。果実を思わせる香りとのど越しを軸に、この焼酎の輪郭を素直に確かめられる提供方法です。
火を使う料理と、同じ方向に
蔵元は、料理との組み合わせを公式には示していません。ここでは、確認できている香りと味の構造から、相性の方向を四つ挙げます。手がかりは二つ。焼き芋由来の香ばしさが、直火や焙りの香りと同じ方向にあること。そして蒸留酒である焼酎は、醸造酒にくらべて味の要素が少なく、香辛料やハーブの強い料理と正面からぶつかりにくいことです。
フードペアリングの文献では、加熱したさつまいもの甘い香りが、豚肉や魚の脂と結びつきやすいことが整理されています。紫の品種は、ばら、柑橘、ハーブに近い香りを持つとされ、この焼酎のフルーティーな印象とも重なります。
鹿児島・霧島神宮の門前で、1911年から
1911年、鹿児島県霧島市に創業した株式会社霧島町蒸留所。霧島神宮の門前、霧島連山の麓で、霧島山系の天然地下水と和がめによる本格焼酎造りを受け継いでいます。
ISO9001認証を取得し、「日本で最も美しい村」連合のサポート企業として、品質管理と地域の風景をともに守る姿勢を示しています。
「芋くさい」という古い印象を覆すために
蔵元は、かつて芋焼酎にまとわりついた「服や髪まで芋くさくなる」という印象を覆すため、「芋くさくないものを造ろう」と考えたことが、焼き芋を原料にする発想へつながったと説明しています。
「農家の嫁」は、代表銘柄「明るい農村」を支える存在として名づけられました。土、畑、村、そしてそこで働く人を、一つの銘柄哲学で結びます。
良き焼酎は、良き土から生まれる。良き土は、明るい農村にあり。明るい農村は、「農家の嫁」がつくる。
霧島町蒸留所・公式銘柄哲学
