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わずか2%が、ワインの物語を決める

水とアルコールで98%を占める液体の中で

グラスのワインは、ほとんどが水とアルコールでできている。その割合は、全体の98%。残りはたった2%しかない。

けれど、ワインを「ワインらしく」しているのは、残り2%のほうである。山梨大学ワイン科学研究センターの解説によれば、香りも、色も、酸味も、すべてこのわずかな成分が担っている。

たとえるなら、ボトル1本に大さじ1杯分

『最新 ワインの科学』(講談社ブルーバックス)によれば、ワインの組成はおおむね次のようになる。水が86%、アルコールが12%、合わせて98%。残り2%の中身が、グリセロール、有機酸、フェノール類、その他の化合物である。

2%とは、どのくらいの量か。750mlのワインボトル1本に対して、およそ大さじ1杯分(約15ml)。それだけの量の中に、ワインの個性のほとんどが詰まっている。

ボディをつくる、1%のグリセロール

2%の中でいちばん多いのが、「グリセロール」と呼ばれる成分だ。たった1%だが、これがあるおかげで、ワインは舌の上を滑らかに流れる。「ボディがある」「重みがある」と言われる感覚は、この成分の働きである。シロップのような、ほんの少しのとろみと考えるとよい。

キレを生む、0.4%の酸

次に多いのが、有機酸である。全体のわずか0.4%。それでもこの酸が、ワインのキレや締まりを生んでいる。

主に含まれる有機酸は6種類。酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、酢酸、クエン酸。リンゴ酸はリンゴの酸味、クエン酸はレモンの酸味、乳酸はヨーグルトの酸味、酢酸は酢の酸味と、それぞれ身近な食材の酸味と同じ仲間である。

面白いのは、これらの酸の「出どころ」だ。酒石酸、リンゴ酸、そして一部のクエン酸は、もともとブドウの果実に入っていた成分である。一方、コハク酸、乳酸、酢酸などは、発酵の途中で酵母やその他の微生物によって新しくつくり出される。

つまりワインの酸味は、「ブドウが運んできた酸」と「発酵で生まれた酸」の二つが混ざって生まれている。

渋みと色をつくる、0.1%のフェノール

赤ワインの渋みと、あの深い色。これらを担っているのが「フェノール類」と呼ばれる成分群である。お茶や柿の渋みと同じ仲間と思えばよい。割合はたった0.1%。それでも、ワインを染め上げる赤い色と、舌に感じる渋みは、この極微量から生まれている。

残りの0.5%には、香りの正体となる揮発性の化合物が含まれる。フーゼルアルコール、エステル、ケトンなど、ごく小さな分子からなる成分群である。

「2%」が、産地と造り手の物語になる

この2%の組成は、収穫年、土地、造り手によって変わる。冷涼な年は酸が残りやすく、温暖な年は減りやすいとされる。土壌由来の成分は、ほんの少しの金属イオンとして液体に反映される。発酵時の温度や、選ばれた酵母の種類によっても、酸の比率は変わる。

「収穫年」「畑」「醸造」。ワインの議論でよく登場するこれらの言葉は、すべてこの2%のどこかにつながっている。98%が同じ水とアルコールでも、ワインには「同じ二本はない」と言われる理由が、ここにある。

バンコクへ届く、2%の解像度

バンコクでも、ワインをめぐる情報は広がり続けている。日本産ワイン、ビオワイン、オレンジワイン。語られるテーマは年々細かくなっている。

「2%が物語を決める」。この視点があれば、産地、造り手、収穫年は、ただの記号ではなく「味わいの設計図」として読み解ける。98%ではなく、残り2%に意識を向けることで、ワインの語りは、もう一段深まる。


This article is intended solely to explore the scientific composition and cultural context of wine, and does not aim to promote or encourage the consumption of alcohol. / บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่อนำเสนอข้อมูลเกี่ยวกับองค์ประกอบทางวิทยาศาสตร์และบริบททางวัฒนธรรมของไวน์เท่านั้น มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมหรือโฆษณาเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ


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