「オーガニック」は法的基準、「ナチュラル」は自己申告――ワインの表示をどう読むか

「オーガニック」は法的基準、「ナチュラル」は自己申告――ワインの表示をどう読むか

ワインのラベルに書かれている「オーガニック」と「ナチュラル」は、どちらも環境や造りへのこだわりを感じさせるよく似た言葉である。だが、その言葉を支えているものは、まるで違う。

「オーガニック(有機)」は、法的な基準と認証制度に支えられた言葉である。EUなどの規則が、畑で使える肥料や農薬を厳しく定め、専門の機関が、その基準が守られているかを調べる。フランスでは、有機認証を示す「AB」マークや、検査を担う認証機関「エコセール」がよく知られている。

有機農法を土台に、月の満ち欠けなど自然のリズムを重視する考え方を加えたものが「ビオディナミ」である。「デメテール」という認証がよく知られる。名高いロマネ・コンティもビオディナミを実践しているが、受けている認証はデメテールではなく「Biodyvin」である。大切なのは、オーガニックもビオディナミも、外部の機関が基準の順守を確かめる仕組みを持つということだ。つまり、言葉に裏づけがある。

一方、「ナチュラル(自然派)」には、世界共通の定義がない。有機のぶどうを使い、野生酵母で発酵させ、酸化防止剤(亜硫酸塩、SO2)をできるだけ添加しない。おおまかな共通像はあるが、最終的には、造り手が自ら「これはナチュラルだ」と名乗る、自己申告に近い言葉である。数少ない手がかりの一つが、フランスで2020年に始まった任意表示「Vin Méthode Nature(ヴァン・メトード・ナチュール)」である。生産者団体が基準を定め、当局が認めたもので、表示は二段階に分かれる。亜硫酸塩をまったく添加しない区分と、ごく少量(1リットル当たり30ミリグラム未満)まで認める区分である。最も厳しい区分でも、亜硫酸塩を添加しない場合であっても、発酵中に自然に生じる微量の亜硫酸塩まではなくならない。しかも任意の表示だから、これを用いずに「ナチュラル」と名乗る造り手もいる。

酸化防止剤は、敵ではない

「無添加」という言葉だけが強く伝わりがちである。だが酸化防止剤は、造りの現場では敵ではなく、大切な道具である。はたらきは主に二つある。ワインが空気にふれて色や香りを失うのを防ぐこと、そして、ワインをいためる微生物の繁殖を抑えることである。亜硫酸塩を用いる保存方法は、古代ローマ時代から知られてきた古い知恵だ。有機ワインでも使用が認められており、通常のワインより上限が低く設定されているだけである。たとえば辛口の赤ワインでは、通常のワインで1リットル当たり150ミリグラムまで認められるのに対し、有機ワインでは100ミリグラムまでである。いずれにせよ、ゼロではない。亜硫酸塩を極端に減らせば、造りの管理によっては、酸化や劣化が起きやすくなる。

だから、亜硫酸塩を「いつ、どれだけ加えるか」は、造り手が味を設計するために引く一本の線である。収穫のとき、発酵の前、瓶詰めのとき。どの段階でどれだけ加えるかで、仕上がりは変わる。加えないこと自体が目的になると、今度は酸化や好ましくない香りの発生といった欠陥のほうへ振れることもある。「少ないほど良い」と、単純に言えるものではない。

バンコクで、ラベルをどう読むか

バンコクの店頭に並ぶ世界各国のワインのラベルを読むとき、「ナチュラル」や「無添加」という一語は、品質の保証書ではない。それは、造り手がどこに線を引いたのかを示す一つの手がかりである。法的基準に沿った有機ワインなのか、任意表示に沿ったものなのか、それとも造り手が自ら名乗っているだけなのか。そこまで読み取れれば、一本の見え方は変わってくる。

「オーガニック」を支えるのは法的な基準であり、「ナチュラル」を支えるのは造り手自身の宣言である。同じ棚に並んでいても、その二つの言葉の後ろにあるものは、同じではない。


This article explores the definitions and winemaking context of organic, biodynamic, and natural wine, for informational purposes only, and does not aim to promote or encourage the consumption of alcohol. / บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่ออธิบายนิยามและบริบทด้านการผลิตของไวน์ออร์แกนิก ไบโอไดนามิก และไวน์ธรรมชาติ เพื่อเป็นข้อมูลความรู้เท่านั้น มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมหรือโฆษณาเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ


“Ah!  Organic?  Biodynamic?  Nature?  What are the differences?” / “Organic Wine Leaves the “Niche” Behind” / “Natural Wine is Quietly Reshaping Asia’s Culinary Landscape” / “Champagne! 2. Vincent Charlot: A Biodynamic Approach in Champagne” / “A Gneiss Vineyard Reshaping the Narrative of Muscadet”

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