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「飲まない客」が増えている──バンコクの飲食店が低アルコール・ノンアルコールメニューで売上を守るための実務ガイド


「飲まない客」が増えている──バンコクの飲食店が低アルコール・ノンアルコールメニューで売上を守るための実務ガイド
金曜の夜、満席のカウンターで「ソーダウォーターをください」と言う客が、去年より確実に増えた。
グループの中にひとり、ふたり、アルコールを頼まない人がいる。彼らは帰りたいわけではなく、場の雰囲気を楽しんでいる。ただ、飲まないだけである。問題は、その「飲まない客」に出せるものが、店のメニューにほとんど用意されていないことだ。
「飲まない」は一時的なブームではない
IWSR(酒類市場の世界的な調査・分析機関)の2025年版レポートによれば、低アルコール・ノンアルコール飲料の世界市場は2018年から2025年にかけて年平均7%以上の成長を続け、利用者の64%が「週に1回以上」の頻度で選んでいる。バンコクでも2025年、タイ初のノンアルコール専門バー「STØCKHØLME Sober Bar」がオープン。東京の「0%(ゼロパーセント)」や日本橋のLOW-NON-BARなどの動きと同様に、Sober Curious(ソバーキュリアス)と呼ばれる「飲む・飲まないを意識的に選ぶ」姿勢が、世代を超えて定着しつつある。
多くの店が対応できない3つのボトルネック
第一に「ノンアルは利益にならない」という思い込み。第二に「アルコールを抜いたときに何を軸にするか分からない」というレシピの壁。第三に「メニューのどこに置くか」という設計の問題である。
2025年のBangkok Bar Showで繰り返されたメッセージは、**「分離するな、統合せよ」**だった。
明日から使える3つの設計原則
**1. ノンアルコールを「独立セクション」にしない。**「Signature Cocktails」のなかに度数表記とともに並べる。「0%」「8%」「15%」「40%」が同じ場所にあれば、飲まない客も「選んだ」感覚を持てる。
**2. 価格帯をアルコール入りに近づける。** モクテルを通常のカクテルの70〜90%に設定する。原価率はアルコール入りより低い場合が多いため、売価を近づけても利益率はむしろ改善される。
**3. 「引き算」ではなく「足し算」で設計する。** ベースとなる3軸を決める。軸は、酸味(柑橘、ビネガー、発酵レモン)、旨味(昆布、味噌、甘酒)、テクスチャ(炭酸、とろみ、泡)の三つだ。この3軸で組み立てれば、アルコールの不在を感じさせない複雑さが生まれる。
発酵素材という選択肢
ノンアルコールメニューの設計において、日本の発酵文化は強力な武器になる。米麹甘酒はアルコールをほぼ含まず、米麹由来の自然な甘みと旨味を持つ。塩麹を使ったソルティドッグ風のモクテルや、味噌シロップを効かせたオールドファッションド・スタイルの一杯などが考えられる。「お酒を抜いた」のではなく「発酵の力で別の複雑さを加えた」と説明できるかどうかで、客の体験はまったく違うものになる。
味噌、醤油、米麹甘酒などは、Aspergillus oryzae(麹菌)の働きと深く関わっている。Koji Clearのように、麹の力を澄んだ形で活かしたプロダクトは、こうしたメニュー設計の起点として面白い素材になりうる。Koji Clearはバンコクでも、Bacchus Globalを通じて飲食店向けに提供されはじめている。共通の出発点を知ると、ノンアルコールメニューの設計が「引き算」ではなく「発酵という起点への回帰」に見えてくる。
「飲まない客」は最もロイヤルな客になる
ノンアルコールの選択肢を充実させた店が共通して報告しているのは、「飲まない客のリピート率が高い」という傾向である。理由は単純で、選択肢がある店が少ないからだ。グループの中の飲まない一人が「あの店はノンアルのメニューが充実しているから」と推薦する。その一人の声が、次の予約を決める。
バンコクの飲食シーンは、アジアの中でも特にトレンドに敏感である。Sober Curiousの波は、すでにバンコクに到達している。問題は「いつ来るか」ではなく、「店側の準備ができているか」だ。
This article is a B2B operational guide intended solely for restaurant operators, F&B managers, and bar professionals in Bangkok, exploring menu design principles for low-alcohol and non-alcoholic offerings in the context of the global Sober Curious movement and IWSR 2025 industry data. It is not intended to promote or encourage the consumption of alcohol. / บทความนี้เป็นคู่มือเชิงปฏิบัติสำหรับธุรกิจ B2B จัดทำขึ้นเพื่อผู้ประกอบการร้านอาหาร ผู้จัดการ F&B และผู้เชี่ยวชาญด้านบาร์ในกรุงเทพฯ โดยเฉพาะ เพื่อนำเสนอหลักการออกแบบเมนูเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ต่ำและไม่มีแอลกอฮอล์ในบริบทของกระแส Sober Curious ระดับโลกและข้อมูลอุตสาหกรรม IWSR 2025 มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมหรือโฆษณาเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ
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