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味と香りを分けて考える|タイ料理とワインの相性を読む

同じワインでも、直前の料理によって酸味や果実味の印象が変わることがあります。その違いを考えるとき、手がかりになるのが辛さ、渋み、酸味、甘味、香りです。成分の性質と、人がそれをどう感じるかを分けて見ると、「合う理由」が少しずつ見えてきます。
たとえばソムタムには、唐辛子の辛さ、ライムの酸味、砂糖の甘味、ナンプラーの塩味とうま味が重なっています。レモングラスやコブミカンの葉を使う料理では、香りも大きな要素です。タイ料理と一口にいっても、味の組み合わせは料理ごとに異なります。
辛さと渋みは、どう違うのでしょうか
唐辛子の辛さに関わるのが、カプサイシンという成分です。カプサイシンは、熱を感じ取る神経の受容体に作用します。この受容体は、熱やカプサイシンなどの刺激を検知する、神経細胞にあるたんぱく質です。料理が熱くなくても口の中で焼けるように感じるのは、この働きによります。
神経細胞などを使った実験では、アルコールがカプサイシンに対する反応を強める結果が得られました。料理とワインの組み合わせでも、唐辛子の辛さにアルコールの刺激が重なると、熱感が強まるかもしれません。
渋みは、辛さとは違う感覚です。ブドウの果皮や種などに含まれるタンニンは、唾液中のたんぱく質と相互作用します。口の中の滑らかさが低下することで、乾きや、きゅっと引き締まる感じが生まれます。焼けるような刺激が辛さ、乾きやざらつきが渋みと考えると、二つの違いを説明しやすくなります。
濃度10%、温度20℃の砂糖水を使って刺激の強さを評価した研究では、口を砂糖水ですすいだあとに、辛さが弱く感じられました。砂糖水による口すすぎと、料理とワインの組み合わせでは、条件がそれぞれ違います。ワインでは、糖の量、アルコール度数、酸味を一緒に考えることが大切です。
酸味と甘味は、直前の料理で印象が変わります
ライムを使ったヤムウンセンのように、酸味が前面に出る料理もあります。こうした料理のあとでは、ワインの酸味は相対的に穏やかに感じられやすくなります。もともと酸味が穏やかなワインなら、味の輪郭がぼやけたように感じることもあるでしょう。
「酸味のある料理には、酸味のあるワイン」という経験則にも、こうした感じ方の変化が関わっています。料理とワインの酸味を口の中でどう感じるかに目を向けると、この経験則の理由がつかみやすくなります。
甘味についても、似た比較が起きます。甘い料理のあとでは、ワインの甘味や果実味が弱まり、苦味が目立つことがあります。ソムタムも砂糖とライムの配合で印象が変わるので、料理名に加えて、実際の甘味と酸味のバランスも見ておきたいところです。
香りの共通点と、一皿全体のバランス
食材とワインに共通する香気成分を探すことも、組み合わせを考える手がかりになります。香気成分は、鼻で感じる香りのもとになる成分です。料理とワインに似た香りを見つけると、二つのつながりを感じるきっかけになることもあります。
香りの感じ方を左右するのは、成分の種類や濃度です。人がその香りを感じ取るために必要な濃さも、成分ごとに異なります。料理の加熱やワインの温度も、香りの現れ方に関わっています。
レモングラスの香りと、ソーヴィニヨン・ブランに感じられる柑橘やハーブの香りは、似た言葉で表現できます。ここで分けておきたいのが、「香りの印象が似ている」と「同じ香気成分が含まれる」という二つの説明です。香りの共通点を酸味、甘味、辛さと一緒に見ることで、一皿全体の風味を捉えやすくなります。
「合う」を、具体的な言葉に
飲食の現場で相性を説明するなら、品種名や産地名に加えて、ワインのアルコール度数、甘味、酸味、渋みも見ておくと比較しやすくなります。たとえばリースリングには、辛口から甘口まで幅広いタイプがあります。同じ品種のワインでも、味の組み合わせはそれぞれ違うのです。
料理では、何がいちばん強く感じられるでしょうか。唐辛子の辛さ、ライムの酸味、香草の香りなど、前面に出る要素を整理します。組み合わせを記録する際は、「熱感が増した」「酸味が穏やかに感じられた」「ハーブの香りが残った」など、感覚の変化を具体的な言葉で残すと分かりやすくなります。
記録を比べる際は、料理の材料の配合や提供温度をそろえると、組み合わせによる違いが捉えやすくなります。相性の科学は、こうした変化を観察し、言葉にするための知識です。「合う」という一言を味や香りの変化に分けて考えると、次に確かめたい点も見つけやすくなるでしょう。
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This article provides educational information about spiciness, astringency, acidity, sweetness and aroma in Thai cuisine and wine. It is not intended to promote or encourage the purchase or consumption of alcoholic beverages.
บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่อให้ความรู้เกี่ยวกับการรับรู้ความเผ็ด ความฝาด ความเปรี้ยว ความหวาน และกลิ่นในอาหารไทยและไวน์ มิได้มีเจตนาส่งเสริมการซื้อหรือการบริโภคเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ
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