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料理の個性をそのままに|日本酒とクロスカルチャーペアリング

ホタテの刺身と、ホタテを使ったビリヤニ。同じ食材でも、日本酒を合わせるときに考えたいことは変わってくる。香辛料と米を炊き込んだ一皿には、魚介の特徴だけでは説明できない香りや食感が重なっているからだ。
異なる食文化の料理と酒を結び付けるクロスカルチャーペアリング。その面白さは、意外な国の組み合わせだけにあるのではない。一皿がどのように作られ、何を大切にしているかを知ることで、日本酒との接点が見つかる。
ホタテが、ビリヤニになるとき
2026年3月と8月、シンガポールで、日本酒と、日本料理以外の料理との組み合わせを紹介する業界向け企画が開かれた。8月31日の企画を紹介した9月3日付の資料には、日本の米、北海道産ホタテとその乾燥品、スリランカの香辛料を使ったビリヤニが登場する。合わせたのは、特別本醸造と純米吟醸の二銘柄だった。
食材が日本産でも、その料理が和食になるわけではない。米と魚介に香辛料を重ねる調理に目を向けると、「ホタテにはどんな酒か」という問いだけでは足りないと分かる。
ここで役立つのが、料理全体の「重さ」を考える視点だ。量や重量ではなく、油脂やソース、味の濃さなどから受ける厚みを指す。香辛料の香りが強くても、口当たりまで濃厚とは限らない。香りの強さと料理の重さを分ければ、「香辛料を使う料理だから力強い酒」と、早々に決めつけずに済む。
日本酒側でも、香りが華やかなことと、味わいが濃いことは別だ。料理と酒のどちらかだけが強く残らないか。この問いが、食文化の違いを越えて比較する手がかりになる。
一皿に、二つの組み合わせを考える
同じ企画では、粒マスタードとホースラディッシュを使ったブリのセビーチェに、果実を思わせる香りの日本酒と、杉樽で熟成した日本酒が紹介されていた。
一皿に対して、異なる特徴を持つ二つの酒。主催者の提案を、誰にとっても成立する相性の証明と受け取ることはできない。ただ、料理のどの特徴に注目するかによって、酒の候補が変わるという見方はできるだろう。
たとえば、魚の柔らかな食感と酒の口当たりをつなぐのか、調味料の香りに酒の香りを重ねるのか。これは、この事例から考えられる検討の方向であり、実際の組み合わせを評価した結果ではない。
似た特徴を合わせる方法も、異なる特徴で変化をつける方法もある。先に「何を確かめたいか」を決めておくと、単に合う、合わないという感想から、一歩踏み込める。料理の特徴が感じ取りやすくなったのか、それとも酒の香りが前に出すぎたのか。組み合わせの意図と、実際に感じたことを照らし合わせたい。
料理を和風に変える前に
バンコクで日本酒とタイ料理を組み合わせるなら、最初に料理人と話したいのは、その一皿で残したい特徴だ。ハーブの香りなのか、ソースの酸味なのか、炒めた食材の香ばしさなのか。
日本酒に合わせるために香辛料を減らす前に、現在の料理を出発点にできる。料理の特徴を知り、その香りや口当たりとどのような関係をつくるかを考えながら、酒の候補を探す。料理を変える選択もあり得るが、和風に仕立てることが前提ではない。
酒についても、「純米吟醸だからこの料理」と製法の分類だけで決めず、目の前の銘柄の特徴まで確かめたい。料理の国名と酒の分類は背景を知る手がかりにはなるが、それだけでは組み合わせの理由を説明しきれない。
ホタテがビリヤニになるまでの調理を知り、その一皿に日本酒を添える意味を考える。クロスカルチャーペアリングは、相手の料理を学ぶ機会でもある。文化の違いを残しながら、香りや口当たりの接点を探す。その具体的な仕事の中に、日本酒の新しい居場所が見えてくる。
This article discusses cross-cultural food pairing for educational and cultural purposes. It does not promote the purchase or consumption of alcohol. Intended for readers aged 20 and over.
บทความนี้นำเสนอเรื่องการจับคู่อาหารกับเครื่องดื่มข้ามวัฒนธรรมเพื่อการศึกษาและวัฒนธรรม ไม่ได้มีเจตนาส่งเสริมการซื้อหรือการบริโภคเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้อ่านอายุ 20 ปีขึ้นไป
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