Bacchus
LINE

Blog

10年目の幕が上がる

Craft Sake Week 2026とスパークリング日本酒という新しい潮流

2026年4月17日、東京・六本木ヒルズアリーナでCraft Sake Week 2026が開幕した。全国から厳選された130の蔵が日替わりテーマのもとに出展し、20の名店が限定メニューを提供する、13日間のイベントである。2016年の初開催から10年、累計来場者数は125万人を超えた。

主催はJAPAN CRAFT SAKE COMPANY。元サッカー日本代表の中田英寿氏が2015年に設立した会社である。中田氏は2009年から全国47都道府県の蔵元を巡り、日本文化の世界発信を志してこのイベントを立ち上げた。出展蔵の選定では、約400の候補の中から、約200名の専門家によるテイスティングを経て、日本酒の現在の水準を映すラインナップが組まれている。

開幕テーマが示す潮流の変化

10周年の幕開けに選ばれたテーマは「Sparkling Sake Toast」だった。南部美人、水芭蕉、出羽鶴といった蔵が名を連ね、瓶内二次発酵やPét-Nat方式(瓶内で自然に発泡させる製法)など、多様なスパークリング日本酒が一堂に会する。

スパークリング日本酒は、いま日本酒市場で急速に伸びているサブカテゴリーの一つである。山梨銘醸(七賢/SHICHIKEN)は1750年創業の老舗でありながら、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵の手法でスパークリング日本酒を8種類展開し、このカテゴリーの先駆者として世界的に知られている。生産量に占める割合は10%だが、売上構成比では20%に達する。つまり、スパークリング日本酒は生産量以上の付加価値を生んでいる。2026年秋には赤米を使った「スパークリング・ロゼ」の発売も予定されており、ワイン文化圏の消費者に向けた新しい入り口が準備されつつある。

IWCでは2025年にスパークリング日本酒がチャンピオンサケを受賞した。日本国内では蔵元コンソーシアムがスパークリング日本酒の規格化と品質基準の策定に動いている。「泡の日本酒」は、もはや実験的な試みではなく、確立されつつあるカテゴリーである。

950億円の背景と、泡が架ける橋

この潮流は、日本酒輸出の急拡大と重なっている。2025年、日本のウイスキーと日本酒の輸出額の合計は950億円に到達した。過去10年で289%の伸びである。日本酒は81の市場に届いており、ジャパニーズジンも前年比104%増の82億円に急成長した。

スパークリング日本酒は、この輸出拡大の先端に位置している。フランス、イタリア、英国といったワイン文化圏では、シャンパーニュやプロセッコという「泡」の文化がすでに根づいている。そこに、麹と米で造られた繊細な泡の酒が入り込んでいく。形式は似ていて、中身はまったく違う。この「似ているけれど違う」という距離感が、新しい消費者を引きつける力になっている。

その兆候は、すでに現れている。2017年にパリで初開催されたKura Masterで、佐賀・天山酒造の七田(SHICHIDA)が初代プレジデント賞(最高賞)を受賞した。審査したのはフランスのトップソムリエたちであり、決め手は「ガストロノミーとの親和性」だった。フランスの食卓が日本酒を評価する基準として「料理と合うかどうか」を重視したという事実は、スパークリング日本酒がワイン文化圏へ浸透していく道筋とも地続きである。泡だけではない。日本酒そのものが、すでにワインの言語で語られはじめている。

バンコクの食卓に届く泡

バンコクにとって、この動きは遠い話ではない。七賢、水芭蕉、七田といった蔵の酒づくりの哲学は、すでにバンコクの食卓にも息づいている。

なかでも「SHICHIKEN Selection Alain Ducasse Sparkling Sake」は象徴的な1本だ。貴醸酒(通常の仕込み水の代わりに完成した酒を使う贅沢な製法)をベースに、桜の樽で熟成し、瓶内二次発酵で仕上げる。三つの技法を組み合わせた前例のない設計である。2023年のG7広島サミットでも提供された実績を持つ。

水芭蕉(永井酒造)は「Nagai Style」としてSparkling、Still、Vintage、Dessertの4カテゴリーを提唱する先進的な蔵であり、開幕日に出展している。

さらに注目したいのが、主催のJAPAN CRAFT SAKE COMPANYが企画し、仙禽が醸造した「eks YAKINIKU EDITION No.1」である。味噌用の麹を使い、通常の製法より高いアミノ酸量とシャンパーニュ的な微細泡を実現した、焼肉専用に設計された、活性にごりタイプのスパークリング日本酒だ。中田英寿氏が手がけるCraft Sake Weekと仙禽eksは、いずれも「ペアリング特化型スパークリング日本酒」という発想を体現している。

十四代で締めくくられる13日間

フィナーレとなる4月29日のテーマは「Team Juyondai」。十四代(高木酒造)、天賦、東洋美人が出展する。日本酒界における十四代の存在感は、13日間の最終日がその名を冠したテーマで締めくくられること自体が、静かに物語っている。

泡が語りはじめたもの

日本酒にとっての「泡」は、単なる新商品カテゴリーではない。ワイン文化圏の食卓と日本の醸造文化をつなぐ架け橋であり、「量は控えめに、選ぶ質は上げる」という世界的な消費トレンドと共鳴する存在でもある。

Craft Sake Weekの10年目の幕開けがスパークリングで始まったことは、おそらく偶然ではない。泡という形式を通じて、麹と米の物語が、これまで届かなかった食卓へ届きはじめている。バンコクもその食卓の一つである。


This article is intended solely to explore the brewing philosophy and cultural heritage of Japanese sake, specifically SHICHIKEN / Yamanashi Meijo (Sparkling Sake series), Mizubasho / Nagai Shuzo, SHICHIDA / Tenzan Shuzo, and Senkin eks, and does not aim to promote or encourage the consumption of alcohol. / บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่อนำเสนอข้อมูลเกี่ยวกับปรัชญาการผลิตและมรดกทางวัฒนธรรมของสาเกญี่ปุ่น โดยเฉพาะ SHICHIKEN / Yamanashi Meijo (Sparkling Sake series), Mizubasho / Nagai Shuzo, SHICHIDA / Tenzan Shuzo และ Senkin eks เท่านั้น มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมหรือโฆษณาเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ


“クリスタルの泡に貴醸酒の深み──SAKE HUNDRED「深星」とKura Master 2026が告げる、スパークリング日本酒の新地図”

Discover the culture behind every bottle

We share brewery stories, tasting notes and the craft of koji & fermentation — for educational and cultural purposes only.

เราถ่ายทอดเรื่องราวจากผู้ผลิต บันทึกรสชาติ และศาสตร์แห่งโคจิและการหมัก — เพื่อการศึกษาและวัฒนธรรมเท่านั้น

Follow on Instagram
Facebook

Age Verification

This website contains information about alcoholic beverages and is intended for audiences aged 20 and above. Please confirm your age to continue.