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連祷が土地の名になった日――Clos des Litanies 2021、500年の静けさ

連祷が土地の名になった日――Clos des Litanies 2021、500年の静けさ
1514年、ポムロールの片隅で
1514年4月19日、フランス南西部ポムロール。マルタ騎士団の修道院長ジャン・ド・ヴァロンは、サン=ジャン・ド・ポメイロル教区の司祭に、一人の若い修道士を任命した。その名はマチュー・ボシュエ。記録は彼を「宗教的熱意と、生活および道徳における誠実さゆえに推薦された人物」と記している。
ボシュエ修道士は、教区の喧騒を離れ、ブドウ畑に囲まれた小さな囲い地に身を寄せた。そこで彼は毎日、聖務日課書を開き、ワイン生産者の守護聖人である聖ヴィンセントへの連祷(リタニー)を、静かに、繰り返し、暗唱したと伝えられている。
祈りが土地の名となる
修道士の祈りの声を覚えていたのは、近隣のヴィニュロンたちだった。彼らはこの記憶を永遠に残すため、自発的にその区画を「Le Clos des Litanies(リタニーの畑)」と呼ぶようになった。
それから500年を経た今も、この畑は同じ名で呼ばれている。マーケティングの言葉ではない。土地そのものが、一人の修道士の静謐を引き継いでいる。
0.84ヘクタールの「ポムロールのロマネ・コンティ」
クロ・デ・リタニーは、わずか0.84ヘクタールのモノポール(単一所有畑)である。年産はおよそ5,000本。その生産量は、隣接するペトリュスのおよそ六分の一にすぎない。生産者であるエタブリスマン・ジョセフ・ジャヌイクス家自身が、この畑を「ポムロールのロマネ・コンティ」と呼ぶ。
土壌は、表層が砂質で、下層には鉄分豊富な「クラッス・ド・フェール(鉄の地殻)」が広がる。砂のフィネスと鉄のミネラルが、二層構造の均衡を生む。栽培では、月の満ち欠けに合わせた剪定、二段階のグリーンハーベスト、完全な手摘みが行われる。収穫人は同社の顧客やその子供たちのなかから選ばれる。土地と人の関係そのものが、ワインの一部になっている。
冷涼な2021年への応答
2021年のボルドーは、霜と雹、開花期の不順、夏のうどんこ病に苦しんだ困難な年だった。とくにメルローは深手を負った。そんな年に、100%メルロー・新樽100%という醸造プロトコルは諸刃の剣でもある。
しかしジョセフ・ジャヌイクス家は、この難局に静かに応えた。土着酵母のみで発酵させ、ポンプを使わず重力だけで果汁を移した。樽の一割は通常より細長い「シガー型」で、ワインと澱(おり)の接触面積を増やし、絹のような舌触りを生む。
醸造監修を務めるのは、ボルドーを代表するコンサルタント、ミシェル・ロラン。彼はこの一本を「DES VINS SOYEUX(絹のようなワイン)」と評した。リコリスとシナモンの香り、カカオのニュアンス。冷涼なヴィンテージらしさが、フレッシュな酸と控えめなアルコール感として表れていた。
静けさを継ぐ
500年前、一人の修道士が囲い地のなかで静かに連祷を唱えた。その声は消えたが、土地の名として、今もそこにある。
クロ・デ・リタニーという呼び名は、ただの畑の名ではない。500年を経ても消えない静けさの記録なのである。
This article is intended solely to explore the winemaking artistry and cultural heritage of Établissements Joseph Janoueix and the Clos des Litanies brand, and does not aim to promote or encourage the consumption of alcohol. / บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่อนำเสนอข้อมูลเกี่ยวกับศิลปะการทำไวน์และมรดกทางวัฒนธรรมของ Établissements Joseph Janoueix และแบรนด์ Clos des Litanies เท่านั้น มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมหรือโฆษณาเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ
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