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龍郷の蔵から、ブラウンスピリッツへ──町田酒造「里の曙ゴールド」が描く、奄美黒糖焼酎の新しい流儀

龍郷の蔵から、ブラウンスピリッツへ──町田酒造「里の曙ゴールド」が描く、奄美黒糖焼酎の新しい流儀

龍郷の蔵から、ブラウンスピリッツへ──町田酒造「里の曙ゴールド」が描く、奄美黒糖焼酎の新しい流儀

鹿児島県大島郡龍郷町(たつごうちょう)大勝(おおがち)。亜熱帯の濃い緑とサンゴ礁の海に挟まれたこの土地に、町田酒造株式会社の蔵がある。日本では奄美群島でのみ製造が認められている黒糖焼酎。その地理的表示(GI)に守られたカテゴリーのなかで、町田酒造が「もう一つの黒糖焼酎の流儀」として送り出してきた一本が、本格焼酎「里の曙ゴールド」である。43度・720ml。グラスに注ぐと、ほのかな琥珀色が光を吸う。一見すると、ウイスキーのようにも見える。しかしその正体は、奄美の黒糖と米麹から生まれた、樫樽熟成の本格焼酎なのだ。

1991年、奄美に減圧蒸留を持ち込んだ蔵

戦前から黒糖焼酎を造っていた石原酒造の製造免許を受け継ぎ、1991年、町田實孝(まちだ さねたか)氏が龍郷町の現在地に蔵を立ち上げた。再創業の動機は明快だった。「奄美の宝を絶やしてはならない。そして、黒糖焼酎の魅力を広く伝えたい」。そこに、当時としては大胆な革新を加えた。黒糖焼酎業界では初となる、減圧蒸留の導入である。約45℃という低温で蒸留する減圧蒸留は、原料の繊細な香り立ちを損なわずに残せる代わりに、技術の習熟と装置への投資を要する。町田酒造はその難しい道を選び、奄美の黒糖焼酎に新しい質感を持ち込んだ。2020年には平島将(ひらしま すすむ)氏が社長職を引き継ぎ、「至高のKokuto Shochuを造る」という言葉とともに、次世代へバトンが手渡されている。本社工場はISO22000認証を取得済み。伝統産品を造りながら、現役のクラフト蔵であり続けるという姿勢が、この蔵には静かに息づいている。

蒸留の二刀流と、樫樽の時間

里の曙ゴールドの設計は、町田酒造の30年余りの蓄積をもっとも端的に表したものになっている。減圧蒸留で得られたクリアで軽やかな原酒と、常圧蒸留による重厚で複雑な原酒を、まず別々の樫樽(オーク樽)でじっくりと熟成させる。樫樽からは、バニリンや穏やかなタンニン、そして琥珀色が原酒へ静かに移っていく。最後にこの二系統をブレンドし、43度で仕上げる。蒸留方式の違う原酒を別々に育て、ブレンドの段階で改めて出会わせるという二刀流の構造が、軽快さと厚みの両立、そして和製ブラウンスピリッツらしい立体的な複雑味を生んでいる。グラスのなかには、トフィーやドライフルーツ、樽由来のバニラ、黒糖の芳醇さが層をなし、最後にホワイトペッパーを思わせるスパイシーな余韻が残る。

TWSCが残した、稀有な評価

里の曙ゴールドはこれまで、東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)の焼酎部門で、2020年に「Best of the Best」を受賞。2021年から2023年にかけては3年連続で金賞を獲得し、2022年には特別賞として「殿堂入り」を果たしている。本格焼酎カテゴリーで殿堂入りを果たした銘柄は極めて限られており、複数年にわたって高い評価を積み重ねた結果として、この評価に至った。2021年にはIWSC(International Wine & Spirit Competition)のAsian Spirits部門で銅賞も受賞している。国際審査員の評には、「トフィー・ファッジの香りから、ダーク・トリークルとスパイスのクリーミーな口当たりへ」という言葉が残された。

「ウイスキーに見えますか?」という英語コピーの問い

町田酒造の英語ページには、印象的な一文が置かれている。「Looks like whisky? Try some.」 直訳すれば、「ウイスキーに見えますか? 少し試してみてください」。それは、見た目を楽しんでほしいという軽い誘いではない。和製ブラウンスピリッツとしての自負と、黒糖焼酎というカテゴリーの可能性を広げる意志が、この短いコピーには込められている。

バンコクのカウンターで、ロックや繊細なハイボールとして供されるとき、グラスの向こう側には、龍郷町の亜熱帯の風と、1991年に減圧蒸留を奄美に持ち込んだ蔵の決断と、二系統の原酒を別々の樫樽で育てた職人の時間が、重なり合うように息づいている。


This article is intended solely to explore the distillation techniques and cultural heritage of Machida Shuzo and the Sato no Akebono Gold brand, and does not aim to promote or encourage the consumption of alcohol. / บทความนี้จัดทำขึ้นเพื่อนำเสนอข้อมูลเกี่ยวกับเทคนิคการกลั่นและมรดกทางวัฒนธรรมของ Machida Shuzo และแบรนด์ Sato no Akebono Gold เท่านั้น มิได้มีเจตนาเพื่อส่งเสริมหรือโฆษณาเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ สำหรับผู้มีอายุ 20 ปีขึ้นไป โปรดดื่มอย่างรับผิดชอบ

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